【クロスファンクショナルチームで業績アップと人材育成の一石二鳥】
組織やチームでお仕事をされていて、各メンバーが目指すゴールが微妙に違っていたり、「自部署の都合を優先しているなあ。」と感じたりすることがないでしょうか?
クロスファンクショナルチーム。皆さん覚えていらっしゃるでしょうか?
カルロス・ゴーン氏が主導した日産リバイバルプラン策定で使われ、一躍有名になった事業運営手法です。一般的には、全社的な課題解決のために部門や職位によらず、全社横断的に精鋭の人材が集められて構成されるチームのことです。
P&Gは、私が入社した1990年より前から、商品ブランドごとにクロスファンクショナルチームを設け、ブランド経営と事業運営を担わせていました。具体的には、マーケティング、R&D、ファイナンス、営業企画、市場と消費者理解、生産統括を担当する6つの部署からの代表者です。早ければ入社初年度からチームに所属し、商品ブランド経営陣の1人として働きます。
メンバーは、常に商品ブランドの事業目的・目標を達成することを念頭に置き、そのために自分は何をするのか、の視点で考えるように期待されます。部門間の壁やエゴが出にくく、主要部署が一丸となってゴールに向かう全体最適計画を作れるので、事業運営の効果・効率が高くなります。
さらに、所属部署の専門性と他部署の業務理解、そして、大局観のある経営感覚が同時に磨かれる人材育成システムでもあります。マーケティング以外の、P&Gのいろいろな部署から活躍している人が出ているのはこのあたりにも理由があるのでしょう。
業務運営や人材開発を改善したい時は、小さなプロジェクトでクロスファンクショナルチームを試してみることをお勧めします。