【おいしいものは、誰もが食べたい!】

洗剤、スイーツ、食品、スキンケアなどいろいろな消費者向け商品のマーケティングにかかわってきました。その経験から、「どんな人に、どんな強みを活かして、どんな悩みを解決するか・どんな望みを叶えるか」の顧客価値提供ストーリーは、さまざまな分野で使える事業コンセプトの作り方だと考えています。

技術や機能などモノのことと、それがあれば「私が〜になれる、私が〜できる」という価値を同時にお伝えすることで、共感してもらいやすくする、ということですが、例外も少しあります。

なんと言っても、代表的なのは、おいしい食べ物ですね。「おいしい」と聞けば、老若男女、みんな食べたくなりますよ。そして、おいしさは人を幸せにします。理屈はいりません!

食欲は、以前お話ししたマズローの欲求5段階説の第1段階「生理的欲求」に属します。この段階の欲求を満たす商品・サービスは、そのことをストレートに伝えることが最も効果的です。睡眠に関する商品・サービスも同じ意味で、よく眠れることをストレートに伝えることが効果的でしょう。

しかし、食事に関わる商品・サービスでも、おいしさ以外のことを中心に訴求する場合は、顧客価値提供ストーリーがやっぱり有効です。簡単便利な食品、栄養補助食品、雰囲気のよいレストランなどはターゲットを絞って、どんな望みを叶えるのかを訴えることが効果的です。

同じ分野の商品・サービスでも、どちらを主とするかで、どのように訴求するかを決めましょう。