【お客様へ誠実に】

53年の人生で、スーツを買いに行って「似合わないですね。」と店員さんに言われたことがなんと2回もあります。1回目は就職活動の時でした。これは仕方ない。2回目は20代後半で、何を思ったかあるDCブランド(死語!)のお店に行って試着した時のことでした。

自他共に認める胴長短足大顔なで肩の私が細いスーツを着て鏡の前に立った時、自分でも「ダメだ、こりゃ。」と思いました。背後の店員さんも「似合わないですね。」と一言。「そうですね。」と笑って、「次、行ってみよう。」と店を出ました。

不思議とその店員さんとブランドに嫌な思いはなく、今でも「そんなことがあったなあ。」と思い出します。その日の売上のために似合わない服を勧めるのではなく、たとえ売上が減っても、信念を持って本当に価値ある提案をする。それがお客様のためでもあり、自分のためでもある。わかっていてもなかなかできることではないです。

私も揺れる時があります。そんな時には「まずお客様にWIN、その結果として自分にWIN」と心の中でつぶやきます。その時は嫌な顔をされても、先方とその方のお客様のことを想っての提案や行動の積み重ねが信頼とイメージ構築につながると信じています。マーケティングにはスキルやデータも重要ですが、あくまで人間同士のこと。理念と誠実さが何より大切でしょう。

私はこの投稿を毎回弁護士の先生にチェックしてもらっています。内容や文章に厳しくダメ出しされることがよくあります。読んでくださる人に「つまらない」「薄い」と思われることを投稿前に防いでくれるダメ出しに感謝しています。