【小林製薬のTVCM】
私は様々な場面で、小林製薬さんのTVCMを事例に使わせてもらっています。説得的販売ストーリーとして模範的で、多くの方がそのストーリーのパターンを覚えているからです。
まず、問題提起から始まります。ポリデントのTVCMなら、孫がおじいちゃんに抱きつこうとして、すぐに嫌な顔をします。「お口くしゃい!」
次に、「そこで、〇〇○」と商品を紹介して、機能と技術の説明を行います。
最後は、最初に起きた問題が解決します。「おじいちゃん大好き!」と孫に抱きつかれて幸せなおじいちゃん。
商品の機能や技術が優れている、他にないことは顧客に選ばれるために非常に有効です。そして、その機能へのニーズを顧客に強く認識してもらうことで、さらに購入意向を強めたり、購入意向を持つ人を増やせたりします。「こんなことがありませんか?」とコミュニケーションの最初に伝え、願いが叶うことを最後に伝えることがその役割をはたします。その内容が感情を揺らすほど、顧客と商品・サービスの固い絆を生み、ファンを増やします。
小林製薬さんはユニークなネーミングが話題になりますが、それも名前と機能とが共に記憶に残ることを狙ってのこと。コミュニケーションは、理にかなって戦略的です。